舞台に立つ

【役作り】プライドなんていらない【コツ】

役作りにおいて不必要なものがあります。

プライドを捨てる事。

プライドを捨てられない人は役作りにおいて行き詰ったり、場合によっては役者としての成長を止めてしまう可能性があります。

それは、プライドを持っていると、人の意見を取り入れられなくなるからです。

プライドを持っている=自分の考えに固執するという事です。

ではどうすれば捨てる事が出来るか。

そもそも持たなければいいんです。

自分が作り上げたものを疑おう

多くの時間を使い、考え抜いて作った役。

台本を読んで、あなたなりに解釈し、キャラクターシートを作って、感情の流れを把握する。

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相当な労力を使ったものに対して、人はこだわりを持ち、プライドを持ちます。

そしてそれを頼りに行動します。

芝居でいうなら、あなたが作った役を頼りに演技をするということです。

もちろん、これが正しいですし、これをやらない事には演技は出来ません。

でも時に、疑ってください。

本当にこの役作りでいいのか?自分の役作りは間違ってないか?

これは、演出家にダメ出しを受けてどうしても行き詰まった時に初めて考える人がほとんど。

でも多くの人は、どれだけ演出にダメを出されても、自分が作ってきたものに固執して、プライドが邪魔をしてなかなか改善出来ないのです。

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時間を使い、考え抜いて作ったものは、あなたの経験や知識が基となっています。

つまりあなたが作ってきたものを捨てるというのは、自分自身を否定することと錯覚します。

だから、捨てる=改善出来ない。

後生大事に抱えているんです。

それなら自発的に、自分から疑えばいいのです。

本当にこれでいいのか?これじゃ面白くないんじゃないか?

自分から疑うという事は、自分を否定することではありません。

ただ、自分の考えに疑問を持っただけ。

プライドを捨てるというよりも、もはや最初からプライドなんてものを持っていないのです。

別に、自信を持たずにやれと言っているわけではありません。

ただ、自分でやってみてしっくりきた場面を、あえて何かのタイミングで疑ってみると、

役の可能性をもっと引き出せるはずです。

だからまずは良い流れで出来てきてたとしても

疑ってみてください。

プライドを持ってしまっても、捨てる事で深みに変わる

でも実際、最初からプライドを持つなというのも難しい人もいますよね。

プライドを持っていても問題ありません。

今後、プライドを捨てられるかが大切です。

でも捨てるって無駄だと思いますよね。

今までの時間と労力はなんだったんだと。

大丈夫です。

捨てるといっても、ゴミ箱にポイッって投げたつもりが、引き出しに入っちゃっているので。

捨ててもまた取り出す事が出来るんです。

つまり、捨てるというより、一旦忘れる。見えない所にしまっておく感じ。

そのことを知らず、捨てる=もう二度と使うことはないを認識していると

捨てられません。

でも知っていると捨てられるものです。

捨てないと次の可能性を探れません。

新しい役作りが出来ないんです。

役者は一見無駄な事を何度も何度も試していきます。

それによって、自分の引き出しに入れて、実力という財産にしていくのです。

でも捨てられないと、その無駄が試せない。

引き出しの中にものが入っていかず、財産が貯まっていかないんです。

しかし、その引き出しの中に入っているものこそ、あなたの深みになります。

だから、プライドに縛られて、捨てられないようなら、

頑張って捨ててみてください。

捨ててみたら案外、役の新たな可能性が見つけられるかも知れませんよ。

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大切に抱えるか、簡単に捨てるか

プライドを持って捨てずにいるか、あっさり捨ててしまうか、あなた次第ではあります。

時にはあまりに稽古日数が少なく、捨てる余裕がない場合もあります。

ただ、大体、舞台なら1ヶ月以上稽古をするはずです。

それならいくらでも捨てるチャンスはありますね。

時に、簡単に自分が作ってきたものを簡単に捨てられる人がいます。

こういう人は役作りにプライドがないとか、そういう概念のところにいないんですよ。

ただただ貪欲なんです。

もしかしたら賢くないのかも知れません。

でも頭良さそうにしてて、いつまでも自分の考えに固執しているのと、

何も考えてないように見えて、人の意見も聞き入れ、いろいろ試しているのと、

役者としてどっちが伸びると思いますか?

素人でもわかります。

後者です。

簡単に捨てられる役者って凄く強いんですよ。

プライドが高い人はなかなか自分の事を変える事が出来ません。

でも、プライドが高い人って、演劇界では、芸能界では

カッコ悪いんですよ。

カッコ悪いままでいいですか?

それともカッコ悪く見えるだけのカッコいい人がいいですか?

意識一つで変えられることなので、

せっかくなら簡単に捨てられる方になっちゃいましょう。

プライドなんていらない

ここまで話してきて結局のところ

役者においてプライドって邪魔なだけなんですよ。

やっていることに誇りを持つことはいい事です。

でも間違えてはいけません。

固執するということは、あなたの可能性、役の可能性を潰してしまうようことです。

プライドなんていりません。

プライドを持っていない状態になれれば、あなたは自由になれます!

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